Skills Tutorial

Hermes Agent v0.14.0 で着地した 9 つの新 skill を一通り見る

Hermes Agent

Hermes Agent

@hermesagents

May 17, 2026

9 分で読める

Hermes Agent の skill システムは、agentskills.io というオープン標準の上に乗った、curate された層だ。skill は再利用可能で組み合わせ可能なエージェントの能力——1 つインストールすればエージェントに新しい技ができる、自分でコードを書かずに。

v0.14.0 は 9 つの新しいオプショナル skillを追加した。hermes skills でインストールできる。同時に huggingface/skills信頼デフォルトの tap に昇格させた(#26219)——Hugging Face 上で公開されたコミュニティ skill が追加設定なしでインストールできるという意味だ。

これがその巡回ガイドだ:各 skill が何をするか、入れる価値があるのはどんなときか、上流リポジトリでどこを見るか。

インストール方法

bash
hermes
> /skills

リストをブラウズして 1 つ選んでインストール。あるいは:

bash
hermes skills install <skill-name>

skill は名前空間付きだ。v0.14.0 で追加されたものはハブ上で適切なカテゴリに分類されている。

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1. Hyperliquid——永続契約と現物取引

PR#23583(#1952 のサルベージ)

Hyperliquid skill は Hyperliquid SDK と REST API を包んで、Hyperliquid DEX 上の永続契約と現物取引を扱う。エージェントができること:

  • 永続契約と現物市場の価格照会
  • 成行・指値注文の発行
  • ポジションと損益の確認
  • ウォッチリストの監視

入れるべき場面:Hyperliquid で取引していて、チャットからエージェントに発注や監視を任せたい。飛ばす場面:取引しない、あるいは read-only の相場データだけ欲しい(下の Yahoo Finance を使う)。

警告:この skill は実マネーで実注文を出せる。完全に信頼するエージェントだけに繋ぐこと、そして最初は API key を read-only にスコープ限定するのが賢明だ。

2. Yahoo Finance——相場データ

PR#23590

リアルタイム株価、オプションチェーン、ファンダメンタル(P/E、時価総額など)、過去価格系列。API key 不要——Yahoo Finance には公開エンドポイントがあり、skill がそれを包む。

入れるべき場面:「NVDA はいくらで引けた」「AAPL の 1 年チャートを描いて」にエージェントが答えてほしい人全員。飛ばす場面:サブ秒の鮮度でリアルタイムの場中データが要る——Yahoo Finance には遅延がある。

cron との相性がいい——日次の相場サマリをスケジュールして、メッセージング gateway へ配信。

3. api-testing——REST と GraphQL のデバッグレシピ

PR#23582(#1800 のサルベージ)

エージェントから REST エンドポイントと GraphQL サーバを叩くデバッグレシピ集。認証(bearer / basic / OAuth)、ページネーション、multipart、構造化レスポンスのパースに対応。「この 400 はなぜ起きたか診断する」モードもあり、よくある API デバッグパターンを順にたどってくれる。

入れるべき場面:Hermes をバックエンド作業に使う開発者で、エージェントに API 呼び出しを上手に捌いてほしい。飛ばす場面:Hermes をコード執筆だけに使い、ランタイムのデバッグはしない。

4. 統一 EVM マルチチェーン

PR#25299(#25291 と #2010 をサルベージ、base/ を取り込み)

イーサリアムメインネットと主要 L2(Base、Arbitrum、Optimism、その他)を統一インタフェースの 1 つの skill で扱う。チェーンごとに skill を切り替えずに、残高を読み、トランザクションをシミュレートし、コントラクト状態を跨いで照会できる。

入れるべき場面:EVM チェーン上で何かやっていて、エージェントにクロスチェーンの全体像を把握させたい。飛ばす場面:単一チェーンしか使わない——そのチェーン専用 skill を入れる方がいい。

5. darwinian-evolver——進化的なプロンプト / skill 調整

PR#26760

9 つの中で最も実験的なやつ。この skill はプロンプトや skill 定義の上で進化アルゴリズムを回す:変異体を作り、自分で渡したフィットネス関数に対して採点し、上位を選び、繰り返す。特定タスク向けに、自分が手で書くより良いプロンプトを見つける手段だ。

入れるべき場面:パワーユーザで、skill やプロンプトを調整したく、明確なフィットネス関数(テストセット、ベンチマーク、数値目標)を持っている。飛ばす場面:Hermes を汎用チャットに使っている——evolver は狭く採点可能なタスクで光る。

6. osint-investigation——OSINT レシピ

PR#26729(#355 をクローズ)

人物、ドメイン、組織を調査するためのオープンソース情報レシピ。DNS 履歴、WHOIS、証明書透明性ログ、SNS の存在、漏洩メールデータベース(Have I Been Pwned)を照会する。エージェントは聞かれた質問に対して正しい問い合わせを走らせる。

入れるべき場面:セキュリティリサーチャ、ジャーナリスト、営業/採用の役割——複数の OSINT 源を素早く合成する正当な必要がある人。飛ばす場面:正当なユースケースがない——この skill は悪い手に渡るとストーカーのテコになる。

7. pinggy-tunnel——ローカルサービスを公開インターネットに露出

PR#26765

Pinggy を包んで、ローカルサービスを公開 URL で露出する——webhook のテスト、ローカルアプリのデモ、あるいはリモートマシン上のエージェントが自分のラップトップで動くサービスに届くようにする、といった用途。

入れるべき場面:webhook 駆動の連携を構築している、あるいは短命の公開トンネルが要る。飛ばす場面:ngrok や Cloudflare tunnel を既に使っている——pinggy は複数の選択肢のうちの 1 つ。

8. watchers——RSS / HTTP JSON / GitHub のポーリング

PR#21881

webhook がないものに対する cron ネイティブなポーリング。URL(RSS フィード、HTTP JSON エンドポイント、GitHub リポジトリ/ブランチ)、ポーリング間隔、通知条件で watcher を設定する。条件が発火したら、watcher が設定したプラットフォームを通じてメッセージを配信する。

この skill は no-agent cron モードで走る——チェックごとにフルなエージェントターンを起動せず、軽量なポーリングワーカーだけ動く。「60 秒ごとにチェックしたいが毎回 LLM 呼び出しの金を払いたくない」類の用途で重要だ。

入れるべき場面:「X が変わったら教えて」型の自動化が欲しい人。飛ばす場面:気にしている各源に既に webhook がある——それを使えばいい。

9. Notion 全面改修——Developer Platform リフレッシュ対応

PR#26612

Notion skill が 2026 年 5 月の Notion Developer Platform リフレッシュに合わせて再構築された——このリフレッシュは古いクライアントを軒並み壊した。新 skill は Notion のデータ API、ブロック、データベース、コメント——その全部を——新しいエンドポイントで扱う。

入れるべき場面:Notion がチームの知識ベースやタスク追跡だ——この skill がエージェント連携を最新状態に戻す。飛ばす場面:Notion を使っていない。

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huggingface/skills の tap(#26219)

Hugging Face は huggingface.co/skills にコミュニティ公開の skill ディレクトリを持っている。v0.14.0 はこれを Hermes Skills Hub の 信頼デフォルト tap にした——つまりそこに公開された skill は、追加の source-list 設定なしで hermes skills 経由でインストールできる。

実務上の効果:誰かが Hugging Face に有用な skill を公開すれば、自分の hermes skills のブラウズに自動で現れる、こちらは配管を一切いじらずに。

信頼の境界:「信頼 tap」は「デフォルト検索リストに含まれる」という意味であって、「そこの skill が全て監査済み」という意味ではない。セキュリティモデルの記事を参照——入れる前に skill を読もう。

欲しいものを見つけるには

Skills Hub の UI はリリースごとに良くなってきた。v0.14.0 はリッチな情報パネル(#22905)と左サイドバーの skill 別ページ(#26646)を追加したので、カタログを眺めるのが「名前の壁」ではなくなった。

プログラム的にアクセスするなら hermes skills list が CLI から使える。grep にパイプして欲しいものを絞り込める。

エコシステムの行き先

この 9 つに共通する形:かつてはカスタムコードが要ったエージェントの能力が、今やワンライナーのインストールで出荷される。 Yahoo Finance、OSINT、マルチチェーン、Hyperliquid——どれも 5 年前なら「Python ラッパーを書いて API を包む」案件だった。標準としての agentskills.io、配信チャネルとしての huggingface/skills の tap がそろうと、カーブは「ビルドではなく、インストール」の方へ曲がる。

OpenClaw に向けて skill を書いていたなら、移行ガイドに持ってくる方法が書いてある。新しい skill を公開したいなら、agentskills.io の標準が出発点だ——同じ skill が Hermes でも、その標準を採用する他のエージェントでも動く。

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